1日目
12月の週末。
関空発の深夜のピーチ便で久しぶりの上海旅行に出かける。
関空到着後、第一ターミナルにある神座でラーメンを食べ、いざ第二ターミナルへと向かう。
出発前のロビーは日本滞在の名残を惜しむ中国人で溢れ返っている。
飛行機に乗り込むと透明なポリ袋に大量のお菓子を詰め込んだ中国人が袋の置き場所を探して、機内の通路を右往左往している。
まるで師走の慌ただしさとクリスマスの祝祭ムードが当時にやってきたような気分になる。飛行機離陸前に恒例の儀式である『安全のしおり』について、CAからの説明が始まる。
僕はこの説明が始まるとアイマスクをして視界をシャットダウンする。
なぜだかわからないけど、これと映画の前の『NOMORE映画泥棒』には必ず目を閉ざす。
とにかく、これらを見ると、恐怖で興が冷めしてしまう。機内では各雑誌・サイトの年間チャートに入るアルバムをSpotifyで聴く。
soccer Mommy『Clean』、Lucid Dacus『Histrian』、Adrianne Lenker『abysskiss』、Kacey Musgraves『Golden Hour』たまたまなのか女性のアコーステック系の女性シンガーものが多い。
ただ、このジャンルでのエイミーマンの僕の中の地位は揺らがない。
(ドンファンのじゃじゃ馬娘も良いけどね。)

そしてあっという前に浦東空港へと到着。
空港を出て、相乗りのタクシーで、浦東にある『NEWSTAR SPA』へ向かう。
最初に乗せた客をおろしタクシーはUターン。
時間はロスするし、料金は深夜分の料金を上乗せされ300元を要求される。
あいのりの終わりの大抵はバッドエンドに終わる。そして、今晩一夜を明かす『NEWSTAR SPA』の中へと入っていく。