お腹がすいたので、地下鉄8号線線耀華路駅まで行き、外婆家というレストランへ向かう。
今日の上海は旅行に行く前には想像していなかった雪景色となるが、現地の人は慣れている様子。
耳当て付きの毛皮の帽子や手袋で防寒はバッチリ。
到着は11時30分頃と昼にしては早い時間であったが、家族連れの人で賑わっている。
待たないといけないと思い気落ちするが、なんなく長テーブルの2人以下用の席に通される。
外婆家は浙江省の家庭料理が安い値段で味わえるコスパに優れた店であるが、この支店はブルーライトを多用し、店員もカウボーイハットを被っており、どこかアメリカのテキサスにある場末のバーを思わせる。
ただ中年のおばさんのカウボーイハット姿はどこか憎めない。
1年前に上海科学技術館の地下にある店で偽物の時計を買わされそうになり、その店のおばさんと延々と追いかけっこをしたことがある。
このカウボーイハットのおばさんになら、捕まっても良いかなと思えてしまう。
恐怖と不安はヒッチコックの映画のようにエンターテイメントに変えられるべきだ。この店がお薦めなのは料理もそうだけど、メニュー表がわかりやすいこと。
海外に行って、メニューに日本語表記があると嬉しいですか?
僕は何か媚びすぎているような気がして、嬉しくないのですが、メニューが読めないのも鬱陶しいですよね。
メニューの名前がわからなくても、Goodマークと星印の数で料理の評価がわかります。
Goodマークは客の口コミ評価、星印はオーナーのおすすめです。
僕は無難に麻婆豆腐と名物の外婆紅焼肉(ワイポーホンシャオロウ)をオーダーしました。
最初に出てきたのは麻婆豆腐です。

少し冷めていたのが残念ですけど、山椒の新鮮な香りが鮮烈でパンチが聞いています。
そして味よりも驚きなのが価格。
そして味よりも驚きなのが価格。
このボリュームで3元(日本円で約50円)です。
懐に余裕がある方はワンランク価格の高いカニみそ入りの麻婆豆腐を頼んでも良いかもしれません。
そして次に出てきたのが、メインディッシュの外婆紅焼肉です。
この料理にはトロトロの豚バラ肉もそうだけど、魚の切り身とシナチクも入っています。
魚と一緒に炊いているので、香りが非常に良く、肉のとろとろ感に加えて、シナチクのシャキシャキ感が触感にアクセントを加えています。
そして肉のトロトロ感に飽きた頃には脇役のシナチクが主役として際立つシナリオになっています。
日本の角煮みたいに大根と一緒に合わせるのは良くないですね。
まず食感が豚肉と被るので、それぞれの違いを楽しめないし、所詮、大根はつまだから、主役に躍り出ることは難しいですね。
味もそうだけど、香りも触感も全てがお椀の中に凝縮され、非常に考え抜かれた料理です。
最後に杏仁豆腐(中国語ではシンレンドウフ)を頼んで楽しい食事のひと時は終了。
お腹一杯食べて、価格は80元と1,000円いかないくらいで、物凄くリーズナブル。
人気の理由も頷ける。今度は隣の人が食べていた鶏肉料理も食べたいです。
そして、この後は黄浦江沿いの上海龍美術館(西岸館)に向かいます。